もぐもぐコラム

vol.5 前澤公使 免疫力アップに心強い味方、それはきのこ! 

【自然免疫力をアップ】

新型コロナウイルスが世界中にまん延し、国内でも外出自粛などが段階的に緩和されたことで、東京や大都市圏を中心に再び感染者が増加する事態になっています。

まさにウィズコロナです。では、どうやってわが身を守ればいいのでしょうか?

それは手洗い、消毒、3密回避、マスクは必携!

 

加えて、免疫力を上げることも大切です。

自然免疫系にNK(ナチュラルキラー)細胞があり、ウイルスや病原菌が体の中に侵入してくると最初に防御します。この免疫細胞は、きのこを食べ続けると活性化することがわかっています。さらに、きのこの複合成分は、その免疫が暴走しないよう調節する機能を持つことも解明されています。そのためにきのこを毎日50㌘食べましょう。

 

【日本一のきのこ県長野県人のきのこ愛強し】

戦後、エノキタケ栽培に取り組んだ長野県は、今日のスーパーでみるいろいろなきのこ栽培において指導的な役割を果たしました。今、一年中安定した価格で欲しいだけ購入できる栽培きのこは、長野県におけるきのこ生産者の努力が背景にあるといって良いでしょう。

その長野県人は、きのこを食べる量も日本一です。

2019年の総務省家計調査では、1年間に2人以上世帯で食べるきのこの消費量が、県庁所在地の長野市で13.2㌔。全国平均10kgを3割上回って1位です。勿論、県のきのこ生産量は1位です。長野県人の長寿やがん罹患率の低さは、その要因にきのこを食べる習慣もあるのでしょう。

なめ茸製品は県内で10数社が製造しており、全国一の製造量です。

▲なめ茸冷奴

このなめ茸も今、免疫を高め非常食にもなるとして見直されています。

 

毎日のきのこ食習慣に我が家では、えのき氷が欠かせません。えのき氷&各種のきのこを食べて年間消費は全国平均の7倍です。

▲きのこと豆腐のカレー煮

 

○きのこと豆腐のカレー煮 レシピ

(1人分エネルギー 170kcal   食物繊維11.8g 食塩相当量1.5g)

【材料(2人分)】

きのこ  200g(マイタケ・ブナシメジ・エノキタケ)

キクラゲ       小2〜3個

A———————————————

サラダ油       小さじ2

ショウガせん切り 小さじ2

豚ひき肉       40g

カレー粉       小さじ2

B———————————————

水          カップ1

顆粒ガラスープ  小さじ1

砂糖・みりん    各小さじ1

しょうゆ・酒    各大さじ1

えのき氷       2コ

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木綿豆腐       1/2丁(200g)

片栗粉  小さじ1強

水      同量

ねぎ青み       刻んで大さじ1位

 

【作り方】

1、きのこ類は大きめにほぐしておく。

(ブナシメジ・エノキタケは石づきを除く)

2、キクラゲは湯につけて戻す。

3、煮込み鍋に油、ショウガ、肉を入れて火にかけ、さっと炒めたらカレー粉を振り入れて、軽く炒める。

4、Bを入れ、①のきのこ類を加えて煮る。

5、豆腐を1㌢の厚さに切って加え、沸騰したら火を弱めて4〜5分煮、片栗粉の水溶きをまわし入れてとろみをつける。

6、ねぎの青い部分をささうち(斜めに細く切る)にして散らす。

(※季刊マイコファジスト2013年秋号 P25塩入公子執筆)

 

【機能性と調理】

形、歯ざわり、味など異なったきのこを上手に組み合わせることで、おいしさが倍増し、機能性成分も種類多く摂取できるでしょう。

エノキタケは、血圧を下げる機能があるとされるアミノ酸の一種、GABA(ギャバ)が多く含まれることも分かってきています。カレー粉はさっと炒める(煎る)と香りと辛さが引き立つので焦がさないようにその手順を加えてください。豆腐は水切りをして使用を。


前澤 憲雄
おいしい信州ふーど公使
前澤 憲雄さん
・一般社団法人日本きのこマイスター協会理事長
・元JA中野市常務理事
・県JAグループきのこ専門委員会長
・日本きのこ学会評議員