もぐもぐコラム

vol.4 北村公使 美味しいだけじゃない!ワインの魅力

「ワインは身体に良い!」と昔から言われてきています。

 

 

日本ソムリエ協会 教本2019年度版には、

「“ワインは健康的なお酒”として・・・・ワインの中には、水分のほかにアルコール類や

各種有機酸、糖質、フェノール化合物、アミノ酸類、タンパク質、に加え、(中略)

ミネラル分など身体の健康維持に必要な成分が含まれている。」

 

そして、適量のアルコール摂取は

・唾液や胃液の分泌を促進しての食欲増進と消化促進

・血小板凝集を抑制する、いわゆる「血液サラサラ」効果による血栓症予防

・善玉コレステロール(HDL)の濃度を上昇させる

加えて、「フレンチ・パラドックス」と称されて話題になった、

「悪玉コレステロール=L.D.L」の血管壁への付着と、それが活性酸素により

酸化L.D.Lとなって動脈硬化の原因となる、その活性酸素に抗する

赤ワインのポリフェノールが動脈硬化の予防、さらには脳疾患や心疾患の予防― といった

さまざまな効果があるとされています。

 

また、ペスト等の感染症との闘いがワイン産業の発展に大きく関わっていたと言われ、

人類は、科学で解明されるはるか以前からワインの必然性を体感してきたのです。

他方、「“ワインは出会いを演出するお酒”として・・・・一本のワインを仲立ちに、

人と人が結びつき、友情や愛情が育まれ、人生を素晴らしいものにすることもあろう。

(中略)

食中酒として発展してきたお酒だからこそ、人と人を結びつけ、複数の人で飲む場を

つくりだす力があるお酒だといえる。」とも、この教本に書かれています。

 

新型コロナウイルス感染症の影響により、県内の産業は未曽有の危機的状況に陥っています。

ワイン業界も同じで、県内ワイナリーの皆さまも悲痛な叫びを上げております。

ソーシャル・ディスタンスをとりながらも、

ワイン酵母という目に見えない「善なる微生物」から生まれたワインは家族を、

友を強く結びつけ、心を豊かにしてくれるはずです。

どうか長野県産ワインを一本でも多く飲んでワイナリーを応援していただき、

同じように目に見えない「悪の新型コロナウイルス」に屈しないで県内経済の再生に向け、

すべての県民の皆さまが一体となって長野県のワイン産業、

ひいては県内経済を支えていただくことを節にお願いいたします。


北村 秀雄
おいしい信州ふーど公使
北村 秀雄さん
・セラーキタムラ 有限会社 北村酒店 代表取締役
・長野県原産地呼称制度ワイン官能審査員
・第4回ワインアドバイザー全国選手権大会優勝
・J.S.A.ソムリエ・エクセレンス