もぐもぐコラム

湧き水に生きる信州のおもてなし

今回は信州の豊かな清流に育まれた長野県産信州サーモンを使った料理をご紹介します。

信州サーモンは、淡水魚の中でも姿、色、味共に優れ、歩留まりも良く、料理人にとっても使いやすい食材です。また、県外から見えられたお客様に対するおもてなしの一品として自信をもって提供することができます。

私たち料理人は、地元食材をいかに長野県らしく料理として完成させるかが責務と考えています。料理は、作る人により考え方や感性、仕上がりが異なります。これが面白くも楽しいところです。また、文字だけでは伝承しにくいものがあり、手元を見ることにより、そのときの場面が思い出されます。いつどんなタイミングで味を付けたか、どのくらいの時間で仕上げたか等が重要なポイントです。作り手の熱意が伝わり、作り手とお客様の距離が近くなることが大切です。

今回は、信州サーモンの上身を約1㎝の厚さにそぎ、塩酢に30分漬け、生臭みをやわらげる方法でしめてみました。これを、煎り酒で召し上がっていただきます。脂ののった信州サーモンの歯ごたえと旨味を厚めの身で味わっていただき、お酒好きの方や女性にも楽しんでいただける一品です。

盛り付けの演出にもひと工夫し、山葵(わさび)と梅肉を添えました。

◆信州サーモンの塩酢しめ

塩酢でしめたものを梅肉のきいた煎り酒で召し上がっていただきます。

・材 料

①塩酢  水100cc、酢30cc、塩10g、昆布3㎝を人肌に温め、冷やしたもの。

②煎り酒 純米酒2カップ、梅干し3個、削り節10g、昆布5gを沸騰させ、冷やしてからこしたもの

※梅干の塩加減を確認して塩で調整します。

 

◆信州サーモンの翁和え 

上身に紙塩をし、そぎ切りにしたものにおぼろ昆布の煎り粉を付けたもの。

上品な日本酒のお供にどうぞ。


湯本 忠仁
おいしい信州ふーど公使
湯本 忠仁さん
農林水産省 日本食普及の親善大使
長野県調理師会会長
日本料理「ゆ庵」庵主