もぐもぐコラム

vol.3 湯本公使 ― 山の緑 風も心地良く 水清らか 信州ならではのおもてなし ―

大地の恵みには頭が下がります。五感全てで味を感じ胃袋へ、その先に健康があり、健全な精神へと繋がります。

若い時は、旨いものを作ることに重点を置いていましたが、年を重ねるごとに身体に良くて旨いものをと考えるようになりました。

先ずは、自分自身が健康であること、毎日の食事を大切にし、不規則な中でも健康管理に気を付ける。

その頃から食材に対する考え方も変わってきました。

 

「良い素材には手をかけるな」と言われます。

己の技術を過信すると旨いものは作れません。素材を活かすには技術を「添える」ことだと学びました。

 

丁寧に、だからといって時間をかけたから良い料理が出来る、というわけではありません。

材料も時間も少なくても、咄嗟の判断で何ができるか。そこに料理人としての技量が問われます。

そして、その繰り返しが成長を左右すると考えます。

 

本日は、小腹を満たしていただく信州の素朴な料理を用意いたしました。

・信州サーモンの一夜干し

(味噌、味醂、酒を合わせた漬け床に一晩漬けた後、風干しして焼く(中央下))

・里蕗当座煮

(出始めの蕗は、繊維がやわらかいので、筋を取らずに煮ることが出来る(中央右))

・けんちん豆腐磯辺揚げ(中央左)

・ほうれん草信田巻き

(ほうれん草のおひたしを煮含めたうす揚げで巻く(中央))

・長野県オリジナル米 風さやか

(甘味噌をかけ、こしあぶらを添える(中央上))

 

※このコラムは6/14(日)信濃毎日新聞朝刊 「おいしい信州ふーど」キャンペーン広告内に掲載されたものです。


湯本忠仁
おいしい信州ふーど公使
湯本忠仁さん
・日本料理「ゆ庵」 代表
・長野県調理師会 会長
・黄綬褒章受章(平成25年)
・長野県知事表彰(平成22年)