2017.11.02
キリンビールの活動「あるをつくして」
こんにちは!長野県農政部農産物マーケティング室広報担当です!
先日、訪問先でこんなポスターを見つけました。
よーく下部を見てみると…
県民運動である「残さず食べよう30・10運動」を応援してくれています。
皆様も、宴会の開始後30分、終わり10分前には席について料理を楽しみましょう。
ですが!今回は30・10運動ではなく、「あるをつくして」についてです!
皆様、この言葉をどの場面で聞きますか?
ほとんどの方が飲み会の席だと思います。
飲み会の終わりに「目の前に出された料理は残さず(あるをつくして)食べきって帰りましょう。」という意味でよく司会の方から聞きませんか?
信州で生まれ育った私は、「宴もたけなわではございますが~」「あるをつくして」というセリフが「上の句、下の句」のセットのようなものだと思っていました。
そんな当たり前のフレーズがなぜ、一番搾りのポスターのキャッチコピーになっているのか。
「真意を確かめるには当人に聞けばいい!」ということで、キリンビール株式会社長野支店を訪ねてみました。
「いらっしゃいませ」
キリンビール株式会社 長野支店長 椎屋様に快くお迎えいただきました。
電話でお話した際には、「あるをつくして」が大好きな方とお聞きしております。
早速お話を聞いてみましょう。
広報:「あるをつくして」というフレーズをなぜ選ばれたのですか?
椎屋支店長:信州では耳なじみのある言葉で「宴会の中締めの際に残さず食べましょう」という声掛けが他の県にはないので興味がわきました。
広報:えっ!?長野県以外では馴染みがないんですか!?
椎屋支店長:そうですね。仕事柄、国内を渡り歩きますが“食べ残さずに”というニュアンスは他にもありますが「あるをつくして」とは言いませんね。
広報:「あるをつくして」を初めて聞いたのはいつですか?
椎屋支店長:昨年の春に長野県に異動してきましたが、着任直後の宴会の席です。
私だけでなく県外出身者は知らない方もたくさんおられると思います。
広報:「あるをつくして」と聞いた第一印象はどうでしたか?
椎屋支店長:初めて聞いた言葉で、「え?何?」と聞き返し、隣席の方が説明くださったのですぐに理解し行動しました。
広報:今年度、活動のコミュニケーション・ワードに選んだ理由は何ですか?
椎屋支店長:キリンビールは「お客様のことを一番考える会社になる」ことを目標にしています。その中で、私たちが暮らし、仕事をさせていただく信州のことをいろいろ学ばせていただきました。「あるをつくして」は信州人の真面目な気質や心根を表したすばらしい言葉だと感じました。長野支店で始めた活動ですが、弊社社長にも評価いただき、今やキリンビール全社に浸透しつつあります。
広報:社内でも椎屋様が推進なさっているんですか!他支社の方々の反応はいかがですか?
椎屋支店長:いまキリンビール全社で最も話題のある言葉となりました。他支社から「”あるをつくして”の長野支店だよね」と言われることもあります。そして、「信州っていい風土ですね」と言われることもありうれしくなります。
広報:長野県からムーブメントを発信しているのですね。ありがとうございます。
椎屋支店長:「あるをつくして」には「食べ物を残さずに」という意味と「その瞬間の力を出し尽くして」ということもあると聞きました。真面目で何事にも熱心に取り組む信州人を表していますね。私たちも力の限りを出し惜しまずに作ったのが一番搾りです。信州の気質に触れ、同じ思いで日々活動しています。
広報:最後に、一言お願いします。
椎屋支店長:地元の方がちょっとだけ誇らしい、と思える言葉「あるをつくして」に出会い、そして使わせていただいています。これからも信州のことを考え、私たち自身もその瞬間の力のあるをつくして活動し、信州を愛するみなさんに笑顔を届けたいと願っています。
広報:長時間にわたり質問にお答えいただいてありがとうございました。
椎屋支店長:こちらこそありがとうございました。
インタビューをしている間中、椎屋支店長が長野県民がすごいことを“当たり前”のように日常的に行っているという姿勢に対し、すごく敬意を払っていらっしゃることをとても感じました。また、他県の方の反応などもざっくばらんにいろいろとお話いただけました!
席を立とうとしたところ、スッと何かが視界に入りました。
えっっ・・・・これは・・・?
椎屋支店長「あるをつくしていただいて」
勤務中であったため、丁重にお断りさせていただきました。
また、帰宅後に買って飲んでみたいと思います!
今回、キリンビール株式会社長野支店長 椎屋様とお話させていただいて、他県からみた長野県について誇りに思えるような良いお話を聞きました。今後、信州人としても「あるをつくして」いこうかと思います。
信州に乾杯!!!